臨床工学部

基本情報

急性期から慢性期まで。IT化の進む医療機器のプロフェッショナル

医療の高度化・専門化の進む中、医療機器の操作は臨床知識の優れた技術が必要となっています。その様なすべての医療機器を使いこなすのが我々、臨床工学技士です。私たちは24時間365日体制で地域医療を支え、医師、看護師をはじめコメディカルと連携を取りながらチーム医療を提供しています。
 
 

部門長あいさつ

 臨床工学部は、臨床技術提供および医療機器安全運用を目的として血液透析業務(透析センター)、ME機器管理業務、手術室業務(人工心肺業務等)、心臓カテーテル検査業務、急性期血液浄化業務(ICU)、人工呼吸器関連業務(ICU)、ペースメーカー管理業務、内視鏡業務、睡眠時無呼吸症候群管理業務など、幅広い分野で業務をおこなっています。当部門の運営方針は下記4項目です。
  1. 高度な医療技術の提供
  2. 安全な医療機器の供給
  3. チーム医療への貢献
  4. スタッフの人間力育成 

                   

 臨床工学の分野では①②③の所謂“技術力”を発揮することが大命題でありますが、④“人間力・人性”なくして大命題を成しえることはあり得ません。挨拶、5S(整理整頓、清掃)、関わる周囲の皆様(患者さん、他職種、自部署等)へ感謝・尊重の気持ちを持ち併せるといった人間として基本的なことを日々意識徹底し、『技術者(臨床工学技士)である前に良識ある人間であれ』を格言として人間力向上に努めています。また、医療の世界は資格の世界です。しかし我々は資格範囲(業務独占・名称独占)に捉われることなく資格の狭間に存在する資格無縁の“隙間業務”を奉仕の心を持って積極的におこない、チーム医療に貢献しております。
 職場は企業経営のために業務・仕事を施行する場ですが、同時に人間としての底力を高めるチャンスの舞台です。仕事において緊迫する場面・失敗することなど沢山ありますが、職員が如何なる場面でも前向きに“自らの成長のチャンス・舞台である”と考え、心豊かな人生を送ることができる職場風土を作り上げていくことが我々管理職の責務だと思います。
 我々の最大の長所である“チームワーク(和)”を発揮し、地域の皆様のニーズに応えられるよう、今後も努力精進してまいります。
                            
 令和5年4月 臨床工学部 部長 浦田 英明
 

組織体制

スタッフ紹介

                                                   
                                 

スタッフの7割は20代で、若い活気のあるスタッフばかりです。

スタッフ18名:男性13名/女性5名
補助スタッフ1名:女性1名 

業務体制

業務
1996年 透析業務 開始 ※透析室開設
1999年 臨床工学部 独立
2003年 ME機器管理業務 開始
2008年 PM業務 開始
2010年 心臓カテーテル検査(直介)業務 開始
2011年 OP業務 開始
2012年 内視鏡業務 開始
2014年 ICU業務、心カテオンコール体制、RFA業務 開始
2015年 睡眠時無呼吸症候群(SAS)業務 開始 ※SAS外来開設
2016年 当直(24時間体制) 開始
2017年 人工心肺業務 開始  ※心臓血管外科開設
2020年 在宅医療業務 開始
2021年 新病院 移転
 

全日ローテーション体制

私たちの仕事

臨床工学技師の仕事

業務紹介

  • ME機器管理

  • 在宅

  • ICU

  • OP

                               
  • 人工心肺

  • 内視鏡

  • SAS

  • PM

  • 心カテ

  • 透析

 

ME機器管理

  • 中央管理
    独自の電子カルテを活用し、院内医療機器約1500台を一元管理システムを導入。
  • IT化
    タブレット端末を導入し、人工呼吸器のラウンドや院内ME機器点検等、紙媒体からの電子化。
  • 病棟での治療
    肝臓癌に対するRFA(ラジオ波焼灼療法)、難治性腹水に対するCART(腹水濾過濃縮再静注法)etcの病棟で行う治療のME機器操作や管理。
  • 院内修理
    メンテナンス講習会を受講し、院内にてME機器の煩雑な修理にも対応。

血液透析

  • 血液透析
    29床で2クールの透析をおこなっております。また、On-LineHDFを積極的に行っております。MEによるシャントエコーを施行しています。
  • アフェレーシス
    HDF,LDL吸着療法等の特殊血液浄化療法、HD+PMX等の併用療法、CART(腹水濾過濃縮再静注法)
  • メンテナンス
    機器の定期点検や透析液の清浄化管理はもちろん、オーバーホールも当院スタッフで施行。
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ICU

  • 補助循環装置        
    24時間365日体制でECMOやIABP等の補助循環装置の操作・管理  
  • アフェレーシス
    CRRT、PE(単純血漿交換)やPMX-CRRT併用療法など特殊アフェレーシスに対応

日本初!CRRT装置 東レ社製《TR-2020》導入!

 

手術室

  • 内視鏡手術
    外科・泌尿器科・整形外科・脳外科etcの内視鏡手術のサポート
  • ツリウムレーザー前立腺蒸散術
    泌尿器では前立腺肥大症に対し、県内でも数少ないツリウムレーザー手術を導入
  • レーザー結石破砕術
    ドルニエ社のレーザー破砕装置を導入し、年間約100症例のTULを実施
  • 頸動脈内膜剥離術(CEA)
    術中神経機能モニタリング装置(ニューロマスター)を使用し、より安全な手術の提供
  • 下肢静脈瘤血管内レーザー焼灼術
    血管内レーザー治療でメスを使用しない低侵襲の手術を提供
 

 

人工心肺

冠動脈バイパス術、大動脈置換術の他、MICS(小切開低侵襲心臓手術) で、4K3Dビデオ技術搭載の手術用顕微鏡システムORBEYEを使用し最先端の医療を提供。
 

MICS(小切開低侵襲心臓手術)

骨のすき間から小さな傷口で内視鏡や顕微鏡を用いて心臓手術をおこないます。当院はMICS手術を積極的におこなっています。
 
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内視鏡

常時4名体制を敷き、機器管理はもちろん、通常検査の他、EMR(内視鏡的粘膜切除術)やEUS(超音波内視鏡検査)、ESD(内視鏡的粘膜下層剥離術)、EIS(内視鏡的硬化療法)、EVL(内視鏡的静脈瘤結紮術)等の特殊症例にも全て直接介助を担当。ERCP等の透視業務へも積極的に取り組んでいます。
 
    
 

SAS(睡眠時無呼吸症候群)

文字通り眠っている間に無呼吸になり、様々な生活習慣病のリスクを高める病気です。循環器内科と連携し、SAS(睡眠時無呼吸症候群)外来を開設。検査機器の装着から解析、治療の提案に至るまで全てを担っています。
  • 不整脈⇒4.0倍
  • 脳卒中⇒3.3倍
  • 高血圧⇒2.9倍
  • 糖尿病⇒1.6倍
 

ペースメーカー

PM(ペースメーカー)外来では、 全て当院MEがプログラマーを操作し全患者の定期点検を年1回施行。病棟に入院中の方であればの緊急時にも即座に対応可能。また、医師/看護師/その他メディカルスタッフと連携し、MRI撮影に対応。世界最小のPM、MICRAに対応。
 

 

心臓カテーテル

時間外も24時間365日オンコール体制を確立

心臓カテーテル検査や治療、PMI(ペースメーカー埋え込み術)や、下肢PTA、シャントPTAなど循環器医師のセカンドとして直接介助を担当。
 

MICRA(世界最小カプセル型ペースメーカー)

MICRA(マイクラ)は本体とリードが一体化されたカプセル型でカテーテルを用いて直接心臓内留置させるペースメーカー当院でも植え込みをおこなっております。
 
 

在宅医療

当院は在宅での医療機器管理にもチカラを入れています

在宅での呼吸器の使用は、Dr.や看護師、リハビリ、ソーシャルワーカーetcの多職種との連携にて退院を計画し、患者様宅の訪問での機器管理をおこなっています。
  • 退院前多職種カンファレンス

私たちの取り組み

臨床工学技師の特性を最大限に活かすため、各分野でのカンファレンスや委員会への参加、院内スタッフへの講習会を積極的におこない、当直業務での救急車受入れ体制のサポートや最新医療機器を積極的に導入した地域医療・チーム医療に取り組んでいます。
 
 

チーム医療

チーム医療の一員として各分野の回診やカンファレンスに参加し、臨床工学技師としての情報提供をおこなう事でより専門的な医療の提供をおこなっています。
  • RST回診/ICU回診
  • 透析カンファレンス/心臓外科カンファレンス/内視鏡カンファレンス/眼科カンファレンス/呼吸器カンファレンス

 

当直体制

24時間365日体制で当直にて院内に常駐しており、救急外来での多職種連携はもちろん、緊急時の医療機器対応にも即座に対応。緊急手術や緊急カテ、緊急内視鏡など救急医療を提供しています。
 

医療安全

自部署・他部署問わず研修会の目標を年間100回掲げ、日々進化し続ける高度な医療機器に部署内全員が同レベルかつ安全に使用出来る様対応。

 

地域への貢献

近隣地域の小学生に対し、院内で医療機器体験や業務体験を開催。また、福岡市救急隊ワークステーションを通じて、ME機器や人工呼吸の操作を指導。
 

 

最新医療機器

最新の医療機器を積極的に導入し、地域の皆様へより良い治療の提供。

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