白十字病院

肝臓・胆のう・膵臓内科

患者さんに寄り添った診療を

診療内容・特色

肝臓内科は肝臓、胆道、膵臓の疾患を診療対象として受け入れています。肝臓内科として1ヶ月の外来通院患者数約220人、年間の入院例数274例です。その内訳として肝細胞癌、食道静脈瘤、B型C型慢性肝炎、また自己免疫性肝炎及び、原発性胆汁性胆管炎、急性ウイルス性肝炎、薬剤性肝障害、劇症肝炎などです。その他、急性膵炎、慢性膵炎、重症膵炎、胆嚢炎、胆管炎などの病気も当科で入院加療をおこなっています。
 

肝臓癌

肝臓癌に対しては、放射線科と協力しておこなう肝動脈化学塞栓術や肝動注化学療法、腹部エコー下での局所療法として、ラジオ波焼灼術、エタノール注入療法などの治療を単独または組み合わせることで高い治療成績を得ております。また分子標的薬(ネクサバール・スチバーガ・レンビマ)、生物学的製剤(テセントリク・アバスチン)の導入も積極的におこなっています。
 

食道静脈瘤

肝硬変の合併症である食道静脈瘤に対しては、内視鏡的食道静脈瘤結紮術(EVL)や内視鏡的食道静脈瘤硬化療法(EIS)、更に地固め療法としてのアルゴンプラズマ凝固療法(APC)、を積極的におこなっています。また緊急の治療が必要な出血例に対しても24時間対応しています。
 

肝性腹水・癌性腹水

肝性腹水・癌性腹水に対して腹水濾過濃縮再静注法(CART)などをおこない、肝硬変や肝癌の患者さんのQOL改善をおこなっています。
 

B型及びC型慢性肝炎

B型及びC型慢性肝炎に対しては、ウイルス排除、肝硬変への進展阻止、肝発癌抑制を治療目標に、患者さんの進行度、活動度および予後の評価を適切におこない、個々の症例に最適な抗ウイルス治療の導入をおこなっています。
 

肝障害

自己免疫性肝炎及び原発性胆汁性胆管炎といった特殊な肝炎の診断、急性ウイルス性肝炎、薬剤性肝障害、劇症肝炎などで、他施設から紹介していただいた原因不明の肝障害の診断や治療をおこなっています。患者さんの病状や治療方針については、カンファレンスにて集団討議し、必要に応じて放射線科や消化器外科と緊密な連携を取りながら診断および治療をおこなっています。

実績

診療実績

2020年度~2022年度

肝臓病検査に必要不可欠な腹部超音波装置は最先端機種を用い、熟練した臨床検査技師と共におこない、年間3,500~4,000例の症例を検査しています。その他以下の治療などをおこなっています。
検査・治療 症例数
2020年度 2021年度 2022年度
内視鏡的静脈瘤治療(EVL・EIS) 20 17 21
肝動脈化学塞栓術(TACE・TAI・PSE) 23 17 14
ラジオ波焼灼術(開腹・経皮) 3 6 6
肝生検・肝腫瘍生検 20 22 19
腹水濾過濃縮再静注法(CART) 29 23 34
抗HCV治療(DAA薬導入)
 (ハーボニー) 0 9 0
 (ソバルディ+レベトール) 0 0 0
 (ヴィキラックス) 0 0 0
 (マヴィレット) 5 4 6
 (エプクルーサ) 0 1 1
総入院患者数 335 242 274

スタッフ紹介

[医長]内田 洋太郎

UCHIDA YOUTAROU

専門医・認定医
内科認定医
肝臓内科専門医
消化器病専門医
[医員]木村 遼

KIMURA RYOU

[非常勤医師]向坂 彰太郎

SAKISAKA SYOUTAROU

専門医・認定医
日本消化器病学会専門医
日本肝臓学会専門医