先端リハビリテーション
想いを大切にしたリハビリテーションを提供します
「病気はよくなるだろうか…」「家で生活できるだろうか…」「〇〇ができるようになるためにしっかりとリハビリテーションをしたい…」。入院される患者さんは様々な病気や障害をもち、不安を抱えています。
私たちは、患者さんの不安や将来への想いをしっかりと聴きながら目標・課題を共有し、リハビリテーションを進めていきます。
チェックシートや機器を用いた目標共有
リハビリテーションの目標や課題を設定するためには、病気になる前にどのような生活をしていたか、その情報を共有することがとても大切です。リハビリテーションを開始するにあたり、チェックシートや機器を用いて患者さんの「想い」をしっかりとお聴きできるようにしています。
先端リハビリテーションのご紹介
当院は特に脳卒中リハビリテーションに関する多くの先端機器を導入しています。
「一日でも早い社会復帰」を目指し、ガイドラインやエビデンス(根拠)に基づいたリハビリテーションをご提供します。
1電気刺激療法
特に脳卒中リハビリテーションにおいて、麻痺の改善や痛みの緩和、痙縮(筋肉のこわばり)予防などを目的として電気刺激療法を積極的に取り入れています。
(ウィルモ:装着式随意運動介助電気刺激装置)
主に手首の動きに合わせた電気刺激をあたえて手首を動かしやすくします。コンパクトで装着しやすいため、療法士との訓練だけでなく自主訓練としても使用できます。
2つの筋肉に同時に電気刺激をあたえ、より複雑な腕や足の動きを促すことができます。
歩行に合わせて足の神経を電気刺激することで足関節の動きを補助し、脳卒中などから起こる歩行障害の改善を図ります。
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嚥下リハビリテーションにおける電気治療機器
嚥下リハビリテーションとは、飲み込みづらさを改善するためのリハビリテーションです。
当院には嚥下リハビリテーションにおいて、2つの機器を取り揃えています。これによって、通常の訓練だけでは難しかった嚥下にかかわる筋への選択的な筋収縮が可能となり、幅広い治療を提供しています。
(バイタルスティムプラス)
「評価」と「訓練」が1台で行える低周波治療器。表面電位を用いたバイオフィードバックが可能で、嚥下にかかわる筋や運動神経を電気で刺激し、筋を収縮させることで、筋力増強が行えます。
(ポスティム)
舌骨上筋群など小さい筋への電気刺激が可能です。電気刺激によって舌骨上筋群や顔面筋群の筋収縮を行うことができます。
3ロボットリハビリテーション
脳卒中リハビリテーションで重要とされる訓練量をいかに確保するか…
従来の療法士による訓練だけではなかなか確保しづらい訓練量を、ロボットリハビリテーションによってサポートします。
(ハル)
HAL🄬は体を動かすときに脳から筋肉へ神経を通って送られてくる電気信号を読み取り、それに応じて筋肉を補助し、歩行や立ち座り、肘や腕といった手の動きをアシストするロボットです。
(レオゴー-ジェー:上肢用ロボット型運動訓練装置)
主に脳卒中患者さんの上肢(腕)の麻痺の訓練で使用する機械です。腕や手の麻痺の程度に合わせて、回数や難易度といった訓練メニューを選択できます。十分な訓練量を確保することで、腕や手の関節可動域の改善や運動麻痺の改善が期待できます。
その他、私たちが提供しているリハビリテーション
(シーディス:簡易自動車運転シミュレーター)
自動車運転は社会生活を送る上で大切な移動手段となります。再開に向けて、運転に必要な運動機能や認知機能を評価する際にシミュレーターを使用しています。また、外部の指定自動車学校と連携し、必要に応じて実車評価で運転技能の確認も行っています。
足に麻痺があるとなかなか歩きづらい…それを解決するために当院には下肢装具を豊富に取り揃えています。また、「装具回診」をリハビリテーション科専門医、リハビリテーションスタッフ、義肢装具士で毎週開催し、患者さん一人ひとりに合わせた装具の作製も行っています。
当院では脳卒中片麻痺に対する治療方法として促通反復療法を取り入れています。この治療は鹿児島大学名誉教授である川平和美医師が開発した治療法です。手や足を治療者が促通操作して、患者さんに意図した運動を実現・反復してもらうことで、大脳から脊髄までの神経回路を再建・強化するものです。