令和3年度 社会医療法人財団 白十字会 白十字病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 52 88 136 265 521 804 1,709 1,623 562
令和3年度に退院された患者さんを10歳刻みの年齢階層別に集計したものです。
下記に病院情報の公開が始まった平成27年度からの平均年齢と75歳以上の患者さんが占める割合の年次推移を示します。年々高齢化が進んでいる傾向が表れています。
平成27年度:70.4歳  46.5%
平成28年度:71.0歳  47.7%
平成29年度:71.3歳  49.0%
平成30年度:71.8歳  49.6%
令和元年度:72.2歳   52.0%
令和2年度:72.8歳   53.7%
令和3年度:72.4歳   52.6%

当院では小児科と産科を有していない為、若年層は少数です。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
心臓血管内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050xx0200xx 狭心症、陳旧性心筋梗塞 経皮的冠動脈形成術(PCI)等 69 4.48 4.36 0.00% 70.46
050050xx9910xx 狭心症、陳旧性心筋梗塞 心臓カテーテル検査(GAG) 64 3.05 3.06 0.00% 72.19
050130xx9900xx 心不全 手術等なし 54 15.72 17.35 3.70% 87.59
050050xx9920xx 狭心症、陳旧性心筋梗塞 心臓カテーテル検査(GAG)+血管内超音波検査 22 4.05 3.27 0.00% 72.36
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術等なし 21 23.00 20.57 23.81% 86.43
今年度も新型コロナウイルスの感染拡大や院内クラスター発生にて、不要不急の入院、検査、治療を回避したこともあり、冠動脈疾患の取扱いは増加しておりません。しかし、心不全入院件数は年々増加しており、特に様々な問題を有する高齢者の心不全患者さんにおいては、多職種支援チームによる治療介入にて、多数の患者さんが自宅退院となっております。更なる心不全ネットワークの構築を図り、自宅退院後の支援活動にも尽力して行く所存であります。
脳・血管内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060x2990401 脳梗塞(発症3日目以内かつJCS10未満) 手術なし エダラボンあり 副傷病なし 発症前RankinScale 0~2 58 15.74 15.63 20.69% 70.90
010060x2990400 脳梗塞(発症3日目以内かつJCS10未満) 手術なし エダラボンあり 副傷病なし 発症前RankinScale 3~5 29 18.07 19.21 34.48% 82.79
010060x2990411 脳梗塞(発症3日以内かつJCS10未満) 手術なし エダラボンあり 副傷病1あり 発症前RankinScale 0~2 22 14.50 17.48 27.27% 78.45
010230xx99x00x 末梢性めまい 手術等なし 19 4.58 7.22 0.00% 66.84
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術等なし 18 18.28 20.57 11.11% 87.67
脳梗塞症例数は年間250から300例の入院があり、脳・血管内科では虚血性脳卒中の症例数が多くを占め、例年年間10から30のrt-PA静注療法も行い、さらに血栓回収療法や頸動脈ステント術などの血管内治療も行っています。脳梗塞急性期の症例は基本的に緊急入院の対象となり、脳梗塞に対する治療は点滴と内服薬とリハビリテーションでの管理を行い、入院中の検査と治療の結果によって再発予防の治療戦略を立てています。当院ではリハビリテーションにも力を入れ、必要な場合、回復期リハビリテーション病院や地域包括病床に転院/転床して、リハビリテーションを継続できるように取り組んでいます。脳梗塞患者の平均在院日数は、全国平均に近づいてきました。当科では、内科疾患もみているため、末梢性めまいや誤嚥性肺炎の患者数も多かったです。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100xx01xxxx 大腸ポリープ 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 291 3.01 2.65 0.34% 71.12
060102xx99xxxx 大腸憩室症・憩室炎・憩室出血 手術なし 73 4.52 7.70 1.37% 72.14
060100xx99xxxx 大腸ポリープ 内視鏡検査等 46 2.30 2.98 2.17% 72.46
060190xx99x0xx 虚血性大腸炎 手術等なし 31 8.16 8.74 6.45% 70.90
060140xx97x0xx 胃十二指腸潰瘍 内視鏡的消化管止血術等 30 10.77 10.84 3.33% 71.77
消化器内科では消化管の感染症から悪性腫瘍まで多種多様の疾患を扱っています。当科が扱っている疾患の中で最も多く、最近著しく増加している疾患は大腸の腫瘍(癌、腺腫)です。近年、日本人の食生活の欧米化や飲酒量の増加などが原因で大腸がんが増えています。大腸癌のほとんどは良性の腺腫を起源としており、定期的に内視鏡検査を行って、癌になる前の状態で内視鏡治療を行うことが欧米でも本邦でも推奨されています。また、高齢者社会を反映した大腸の憩室疾患(憩室出血や憩室炎など)も増加傾向にあります。なかでも憩室出血は緊急を要する場合も多く、血便を認めた場合は早めに受診していただき、緊急内視鏡を受けていただく必要があります。
肝臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060050xx97x0xx 肝細胞癌 血管塞栓術(TACE)等 23 17.39 10.48 13.04% 77.35
060300xx99x00x 肝硬変 手術等なし 20 16.30 11.16 5.00% 67.35
060050xx99000x 肝細胞癌 手術等なし 16 8.00 8.45 6.25% 74.56
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術等なし 13 16.08 20.57 46.15% 86.31
060350xx99x00x 急性膵炎 手術等なし 10 13.30 10.64 0.00% 46.80
当院では慢性肝疾患、および肝硬変を背景とした肝細胞癌に罹患した患者様が多くおられます。肝細胞癌の治療としては全身状態、肝障害の程度に左右され、当院では外科手術、カテーテル治療、エコーガイド下ラジオ波焼灼術、化学療法などを行っています。また肝硬変に伴う合併症の治療として食道・胃静脈瘤は、破裂によって致命的な出血を起こすことも多く、予防治療として上部消化管内視鏡を使用した治療を行います。その他、腹水貯留や肝性脳症なども合併症として挙げられ、緊急入院での加療を行うこともあります。胆膵領域では急性膵炎や急性胆嚢炎、胆管炎に対する全身管理を行うこともあります。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280xx9900xx 慢性腎不全 手術等なし 36 15.56 10.39 8.33% 78.83
110280xx9901xx 慢性腎不全 初回透析 22 22.77 13.74 4.55% 71.45
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術等なし 20 29.40 20.57 40.00% 84.50
110280xx02x00x 慢性腎不全 内シャント作成術等 20 17.95 7.78 5.00% 72.40
110280xx03x0xx 慢性腎不全 内シャント血栓除去術等 15 4.33 4.60 0.00% 70.73
腎臓内科の症例で最も多いのは、慢性腎不全の治療です。慢性腎不全は外来で治療可能ですが、食事指導 血圧管理 全身精査のために評価教育入院を行っています。但し同疾患は血管合併症が多くまた易感染状態のため、その合併症管理のために当科入院となることも多くなっています。4、5位の慢性腎不全とは血液透析導入前の内シャント作成術、あるいは腹膜透析導入目的に腹膜カテーテル挿入術を実施するための入院です。内科ではありますが透析のための手術を当科で担当しています。
また、3位の誤嚥性肺炎は当科の専門領域ではありませんが、当院には総合診療部がないため、内科系各科が分担して診療を行っています。これらの患者さんはほとんどが救急入院であり、当院が地域の救急医療を担っている証でもあります。
糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
10007xxxxxx1xx 2型糖尿病 インスリン注あり(教育入院など) 40 20.93 14.41 0.00% 68.53
040081xx99x0xx 誤嚥性肺炎 手術等なし 24 30.79 20.57 20.83% 84.04
110310xx99xxxx 尿路感染症 手術等なし 15 28.80 13.14 13.33% 81.87
10007xxxxxx0xx 2型糖尿病 インスリン注なし(教育入院など) 15 20.33 11.15 6.67% 66.53
110290xx99x0xx 急性腎不全 手術等なし - - 14.23 - -
糖尿病内科の入院症例で最も多いのは、2型糖尿病の治療です。多くの2型糖尿病患者は外来で治療可能ですが、血糖値が非常に高く、体重減少や倦怠感、口渇など自覚症状が強い場合は入院になります。
入院中、多くの患者さんは糖毒性(高血糖の悪循環)を解除するため、強化インスリン療法(1日に3~4回インスリンを打つ)で血糖コントロールを行います。並行して血糖値が高くなっている原因を検査したうえで、インスリンから、それぞれの患者さんにあった内服薬への切り替えを行います。また、入院中に糖尿病教室に参加し、糖尿病の治療を継続していくために必要な知識(食事療法、運動療法、薬の効果と副作用、検査結果の見方など)を会得することを目指します。糖尿病の3大合併症(神経障害、網膜症、腎症)だけでなく、動脈硬化、悪性腫瘍の検査もあわせて実施しています。当科へ紹介される患者さんは、これらの合併症だけでなく、認知症やフレイル、サルコペニアを有している患者さんが多くなっています。
また、当院では感染症(肺炎、尿路感染症など)やめまいは、内科系各科が分担して診療を行っています。これらの患者さんはほとんどが救急からの緊急入院であり、当院が地域の救急医療を担っている証でもあります。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110xx97xxx0 白内障、水晶体の疾患 手術あり 片眼 70 1.93 2.71 0.00% 77.03
020180xx99x2xx 糖尿病性増殖性網膜症 手術なし ラニビズマブ アフリベルセプト注射 11 1.91 2.49 0.00% 64.45
020180xx97x0x0 糖尿病性増殖性網膜症 手術あり 片眼 - - 6.59 - -
020210xx99x1xx 網膜血管閉塞症 手術なし ラニビズマブ アフリベルセプト注射 - - 2.38 - -
020200xx99x2xx 黄斑、後極変性 手術なし ラニビズマブ アフリベルセプト ブロルシズマブ注射 - - 2.42 - -
眼科の入院でもっとも多い症例は白内障です。全例手術を施行しており、日帰り手術や1泊入院で行います。また特殊症例(認知症やパニック障害)で局所麻酔での手術が難しい方は全身麻酔で同日両眼手術も行っています。
次に多い症例は糖尿病性黄斑で抗VEGF薬の硝子体注入を施行しています。
当院では糖尿病センターがあり今後治療症例はますます増加するものと思われます。それ以外に増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術も行っております。
また加齢黄斑変性や網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対するVEGF薬の硝子体注入手術も行っています。
2022年度から緑内障手術と白内障手術同時施行の水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術を始めました。その他緑内障手術も行っております。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007xx010xxx 皮膚良性新生物 摘出術 22 3.36 4.01 0.00% 53.77
020230xx97x0xx 眼瞼下垂 手術等あり 12 4.17 2.94 0.00% 75.08
100100xx97x0xx 皮膚潰瘍 手術等あり 11 30.73 24.37 18.18% 74.36
080250xx971xxx 褥瘡 手術等あり - - 65.86 - -
070590xx97x0xx 手根管症候群 手根管開放手術等 - - 6.53 - -
当院形成外科では外傷をはじめとして良性・悪性腫瘍とその再建、重症下肢虚血や褥瘡潰瘍をはじめとした難治性皮膚潰瘍を中心に手術加療を行っております。腫瘍組織は切除後、病理組織検査で確定診断をつけています。褥瘡などの難治性潰瘍は慢性疾患にともなう廃用症候群に併発することが多く、体位変換や介護者の負担増加につながることから手術加療により早期に治癒を図り、これらの問題を解決することを心がけて診療を行っております。最近では他院からの紹介で眼瞼下垂症例も増えてきており、症状に応じて眉毛下切開法や挙筋前転術による開瞼機能の改善を行っています。その他、手外科専門医による絞扼性神経障害の治療も行っており、手根管症候群は内視鏡を用いて手術を行っております。今後高齢者人口の増加により、以上のような症例が増えることが予想され、当科としてもこれらの症例に重点を置き、診療活動を展開していく予定です。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800xx01xxxx 大腿骨近位部骨折 骨折観血的手術・人工骨頭挿入術 135 31.28 25.32 77.04% 83.98
160690xx99xxxx 胸椎、腰椎圧迫骨折 手術等なし 61 16.31 19.34 75.41% 80.16
160980xx99x0xx 骨盤骨折 手術なし 32 16.69 19.02 78.13% 84.03
160720xx01xxxx 上腕骨・鎖骨・肩関節周囲の骨折 骨折観血的手術 18 39.39 14.64 5.56% 80.61
160760xx97xx0x 前腕骨折 骨折観血的手術 18 14.39 4.99 0.00% 62.44
例年同様最も多い症例は大腿骨近位部骨折です。この骨折は手術加療が必要であるため手術件数も同部の骨折が最多となります。次に多い症例は脊椎の圧迫骨折、次いで骨盤骨折となっています。いずれの症例も骨粗鬆症を背景とした骨折であり、必然的に高齢者が多く平均年齢は上位全て80歳を超えています。これらの症例は入院期間が長くなり転院が必要になることも少なくありません。当院は白十字リハビリテーション病院と密に連携しスムーズに転院いただき、円滑に在宅復帰ができる体制を取っています。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050163xx03x0xx 非破裂性大動脈瘤 ステントグラフト内挿術 24 19.71 11.06 8.33% 80.58
050080xx0101xx 弁膜症 低侵襲心臓手術(MICS)等 人工呼吸等あり 21 26.95 21.93 0.00% 49.43
050180xx02xxxx 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術等 15 3.13 2.75 0.00% 71.07
050170xx03000x 閉塞性動脈疾患 動脈塞栓除去術等 14 6.43 5.32 7.14% 76.57
050170xx02000x 閉塞性動脈疾患 動脈形成術、吻合術 - - 15.85 - -
白十字病院は2021年元西部市場跡地に新病院を設立し、心臓・弁膜症センターを立ち上げました。心臓病(心疾患)は、悪性新生物(がん)に次ぐ日本人の死因で、全死亡者に占める割合は15%を占め、日本人の6~7人に1人は心臓病で亡くなっていることになります。また心臓病のうち、約20%から30%が心臓弁膜症であり、人口高齢化を背景に増加しています。心臓・弁膜症センターでは、あらゆる心臓病(虚血性心疾患、心臓弁膜症、不整脈)そして血管(大動脈、末梢動脈、静脈系)を総合的、効率的に診療し、当院で治療が完結できることを目標としています。内科医・外科医が垣根を超え、コメディカルスタッフ(薬剤師、看護師、臨床工学技士、臨床検査技師、リハビリ師等)とカンファレンスを行い、各々の得意な分野で、または協同し、その患者さんに合った高度な医療を提供いたします。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340xx03x00x 総胆管結石、胆管炎 内視鏡的手術 204 6.56 9.21 3.92% 79.25
060160x001xxxx 鼠経ヘルニア ヘルニア手術 88 6.00 4.74 1.14% 69.58
060335xx02000x 胆のう炎 腹腔鏡下胆嚢摘出術 53 11.04 7.11 1.89% 65.21
060330xx02xxxx 胆石症 腹腔鏡下胆嚢摘出術 49 5.90 6.25 0.00% 64.51
060210xx99000x 腸閉塞(イレウス) 手術等なし 41 14.20 9.00 7.32% 77.78
救急病院である当院は、夜間や休日も24時間365日、外来当直やオンコールの救急診療体制を整備しています。緊急疾患だけでなく、術後や治療後の方にも安心していただけるように、問い合わせを受け入れ、適切に対応しています。必要な方には緊急手術や内視鏡的治療も行います。
また肝胆膵疾患の診断と内視鏡的治療、腹腔鏡手術、高難度のがん手術は、当外科の看板診療のひとつであり、日々努力と研鑽を重ねています。
当ホームページの「施設・部門紹介」から「肝胆膵センター」をクリックしてご参照下さい。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010xx010xxx 乳癌 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの) 22 11.91 10.15 0.00% 65.50
090020xx97xxxx 乳房良性腫瘍 手術あり 13 2.31 4.10 0.00% 53.85
090010xx02xxxx 乳癌 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの) 12 8.17 5.88 0.00% 66.00
090010xx99x0xx 乳癌 手術等なし - - 9.61 - -
090010xx99x8xx 乳癌 化学療法(バージェタ) - - 4.21 - -
当院では乳がんを中心に乳腺症、乳腺炎、乳腺膿瘍、乳腺線維腺腫、葉状腫瘍、女性化乳房症などの良性疾患まで対応、診療しています。特に乳がんの治療については健診、診断から手術、薬物療法、およびその治療後のフォローアップを一貫して行っています。再発症例に対しても、患者やご家族も含めた身体的・精神的な支持療法を積極的に行い、安心して癌の治療を受けられるように努めています。また、乳腺専門医のみではなく、腫瘍内科医、形成外科医、病理医、リハビリテーションなどの関係各科との密接な連携のもと、集学的治療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100xx99x00x 頭部打撲・脳震盪など 手術等なし 72 10.04 8.30 19.44% 67.01
010050xx02x00x 慢性硬膜下血腫 穿孔洗浄術 42 16.38 11.78 14.29% 81.17
010040x099000x 脳出血(JCS10未満) 手術等なし 36 17.92 18.90 58.33% 69.03
160100xx97x00x 頭部打撲 創傷処理(縫合)等 30 6.03 9.78 6.67% 71.23
010030xx9910xx 未破裂脳動脈瘤 動脈造影カテーテル検査 26 4.08 2.99 0.00% 65.23
脳神経外科では頭部外傷症例を最も多く認め、それにともない慢性硬膜下血腫に対する穿頭血腫洗浄ドレナージ術を必要とする症例も多く認めます。また、2021年より脳卒中センターを開設し、出血性脳卒中例も多く認め、手術を要する脳出血に対しては神経内視鏡を用いた低侵襲手術を積極的に行っています。さらに、近隣の病院より未破裂脳動脈瘤の紹介も増加し、診断カテーテル検査や、その後の開頭クリッピング術や脳血管内治療も行っています。当院ではリハビリテーションにも力を入れ、必要な場合、回復期リハビリテーション病院や地域包括病床に転院/転床して、リハビリテーションを継続できるように取り組んでいます。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110070xx03x0xx 膀胱癌 膀胱悪性腫瘍手術 経尿道的手術(TUR-BT) 96 7.58 7.02 0.00% 76.58
11012xxx020x0x 尿路結石 経尿道的尿路結石除去術(TUL) 91 6.63 5.56 1.10% 67.49
110080xx991xxx 前立腺癌の疑い 前立腺針生検(P生検) 78 2.59 2.50 1.28% 73.94
11012xxx04xxxx 尿路結石 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(ESWL) 65 2.18 2.59 0.00% 56.69
110200xx02xxxx 前立腺肥大症 経尿道的前立腺手術(TUR-P) 65 8.63 8.23 3.08% 74.74
2021年4月より女性泌尿器科医師が一人加わり4人で診療を行っています。症例数が一番多い膀胱癌に対しては、膀胱温存のための各種治療法(経尿道的膀胱切除、抗癌剤、膀胱注入療法など)から根治的膀胱全摘術、多剤併用化学療法、免疫チェックポイント阻害剤まで行っています。根治的手術の際はQOL(生活の質)を重視した自然排尿型代用膀胱、各種尿路変更が選択可能です。次に多く入院されている尿管結石に対しては、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)と、ESWLで困難な下部尿路結石、嵌頓結石、珊瑚状結石に対して経尿道的結石砕石術(TUL)を積極的に行っております。3番目は前立腺癌のPSA検診で異常を指摘され、前立腺針生検目的の患者さんです。この入院は基本的に1泊2日の入院となっています。仙骨麻酔にて痛みを減らし、直腸診、膀胱鏡、前立腺エコー、前立腺針生検を行います。5番目は高齢者男性の排尿障害の前立腺肥大症です。従来からの経尿道的前立腺切除に加えて、2020年より超高齢者や、合併症のある方でも行える低侵襲なツリウムレーザーによる経尿道的前立腺レーザー蒸散術も行っております。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 24 - - 22 - 11 1 8
大腸癌 23 26 32 32 - 24 1 8
乳癌 19 18 - - - 12 1 8
肺癌 - - - - - - 1 8
肝癌 - 10 - - - 23 1 8
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院では上記5大癌のうち、肺癌以外の癌に対して診療しています。
地域支援病院として、地域医療機関と連携し健診を推奨し、悪性疾患の早期発見を目指していますが、当院は2次救急病院ということもあり、癌が進行した状態で救急受診される患者さんも少なくありません。
各病期に合わせた適切かつ最善の医療を御提供いたします。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 46 20.59 82.96
重症 - - -
超重症 - - -
不明 - - -
平成29年の原死因選択ルールの明確化のため、肺炎は本邦の死因の第3位から第5位になっていますが、依然として高齢者に多いです。当院の肺炎患者は、地域医療支援病院として地域の先生からのご紹介や救急車で搬送される患者が多く、重症度でみると中等症が大半を占めています。全国的な特徴と一致して平均年齢も高いです。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 242 21.32 77.27 36.36%
その他 32 19.56 75.16 34.38%
rt-PA静注療法が2005年に本邦で認可され、その治療法が一般的になっており、当院では血栓回収療法などの血管内治療も行っています。一過性脳虚血発作や脳梗塞の発症後早期に来院される傾向が強まっており、当院では脳梗塞発症日から3日以内の症例数が主体です。脳梗塞急性期と一過性脳虚血発作の症例は、基本的に緊急入院の対象となり、点滴と内服薬を投与して、危険因子や動脈硬化などの精密検査を行い、脳梗塞再発予防の為に薬剤の選択を判断します。当院では昨年度まで回復期リハビリテーション病棟を併設しており、脳梗塞急性期から積極的にリハビリテーションを行うとともに適宜リハビリテーション目的の入院をシームレスに引き継いでいました。2021年度に回復期リハビリテーション病棟が白十字リハビリテーション病院となり、当院の近隣にある為、脳梗塞後のリハビリテーションが継続して必要な方々にも、スムーズにリハビリテーションの継続ができるように心掛けています。脳梗塞の平均年齢は76歳前後で高齢者が多く、脳梗塞に伴う合併症にも注意して診療を行っています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
心臓血管内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 37 2.30 4.03 2.70% 72.11
K5481 経皮的冠動脈形成術(高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテル) 17 1.94 3.06 0.00% 74.82
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 17 0.00 13.29 5.88% 76.82
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 13 2.85 11.46 7.69% 85.31
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 10 0.10 5.90 0.00% 67.40
2020年までは冠動脈疾患の取り扱い件数は年々増加傾向にありましたが、2021と2022年は新型コロナウイルスの感染拡大にて不要不急の検査、治療は回避したこともあり、冠動脈疾患の取扱い件数は減少が維持されています。ただし、24時間の診療体制にて急性心筋梗塞に対する冠動脈インタベーション件数は微減に留まっており、地域医療には貢献できたと思われます。また新たに高速回転式経皮経管アテレクトミーカテーテルによる冠動脈インターベンションに取り組んでおり、当院での冠動脈インターベンションは「量から質」に変換期を迎えました。そして、今年度より、心筋症の精査に必須であり心筋生検を開始し、心筋シンチの拡充も行い、特に、現在注目されている心アミロイドーシスの診断が当院で可能となりましたことは大きな進化かと思います。ペースメーカー移植術は、症例数こそ大きな変動はありませんが、無事故にて手術を実施し続けております。
脳・血管内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K178-4 経皮的脳血栓回収術 19 0.89 25.37 68.42% 81.53
K609-2 経皮的頚動脈ステント留置術 - - - - -
K178-2 経皮的脳血管形成術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) - - - - -
当院の脳卒中センターでは、脳梗塞超急性期の血栓回収術や頸動脈高度狭窄症に対して頸動脈ステント留置術や脳血管形成術などの血管内治療を緊急または待機的に施行しています。脳卒中の一次脳卒中センター(Primary Stroke Center:PSC)としての役割を担っています。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 295 0.90 1.83 0.34% 71.32
K654 内視鏡的消化管止血術 30 1.00 10.90 10.00% 73.00
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 20 1.10 8.80 5.00% 72.65
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 15 0.47 2.27 0.00% 71.33
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍胃粘膜下層剥離術) 12 1.92 8.58 0.00% 75.42
消化器内科で最も多く行っている治療、手術は大腸腫瘍(良性、悪性)に対する内視鏡治療(ポリペクトミー、EMR、ESD)です。近年、日本人に食生活の欧米化や飲酒量の増加などが原因で大腸の腫瘍が増加しています。内視鏡機器の進歩で術前に腫瘍の良悪性を概ね正確に診断できるようになっており、良性と思われる腫瘍で大きさが10mm以下の病変に対してはコールドポリペクトミーを基本とした治療を行ない、日帰りまたは短期間の入院で治療が可能となっています。より大型の腫瘍や悪性と考えられる病変に対しても精密検査の上で適切に内視鏡治療を行っております。また、次に件数の多い治療は消化管出血に対する内視鏡的止血術で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの出血や大腸の憩室出血に対して内視鏡的止血術を行っています。
肝臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 16 2.50 15.13 0.00% 79.19
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 15 12.00 8.93 13.33% 67.40
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 - - - - -
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 - - - - -
K697-31ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)(2センチメートル以内のもの)(その他のもの) - - - - -
肝硬変の合併症として多く見られる肝細胞癌は、癌が大きかったり小さくても多数認められる場合には、カテーテル治療(肝動脈化学塞栓療法)を当院では行っています。個数が少なく、それぞれが大きくなければエコーガイド下に局所療法(ラジオ波焼灼療法やエタノール注入療法)を行っています。また切除不能であっても、肝機能が保たれている場合は化学療法の導入も行っています。肝硬変の合併症として胃や食道に静脈瘤を認めることがありますが、一定の大きさ以上になったものや急速に増大傾向を認めるものなどは内視鏡的に治療(内視鏡的食道静脈結紮術や内視鏡的食道静脈硬化療法)を行います。肝硬変患者さんは腹水に困ることもありますが、外来での加療で効果不充分な場合や急いで症状を和らげる必要がある際には、入院にて、腹水を採取し腹水中の栄養を透析器で濾過し点滴で体内に戻すこと(腹水濾過濃縮再静注法)なども積極的に行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6121イ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(単純なもの) 34 10.82 23.65 8.82% 73.12
K616-41 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(初回) 15 3.47 8.60 0.00% 71.80
K616-42 経皮的シャント拡張術・血栓除去術(1の実施後3月以内に実施する場合) - - - - -
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) - - - - -
K6121ロ 末梢動静脈瘻造設術(内シャント造設術)(静脈転位を伴うもの) - - - - -
内シャント作成術は当院では腎臓内科が行っています。血管吻合にはある程度習得技術に時間を要しますが指導医が若手に指導しながら技術を継承しています。また同シャントに対する修復術が2、3、5位を占めます。加えて腹膜カテーテル留置術はCAPD導入や維持に欠かせない手技ですが泌尿器科Dr.のサポートの元、腎臓内科Dr.で施行しています。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 69 0.00 0.91 0.00% 77.06
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの) - - - - -
K2822 水晶体再建術(眼内レンズを挿入しない場合) - - - - -
眼科の入院でもっとも多い症例は白内障です。全例手術を施行しており、日帰り手術や1泊入院で行います。また特殊症例(認知症やパニック障害)で局所麻酔での手術が難しい方は全身麻酔で同日両眼手術も行っています。
次に多い症例は糖尿病性黄斑で抗VEGF薬の硝子体注入を施行しています。
当院では糖尿病センターがあり今後治療症例はますます増加するものと思われます。それ以外に増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術も行っております。
また加齢黄斑変性や網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対するVEGF薬の硝子体注入手術も行っています。
2022年度から緑内障手術と白内障手術同時施行の水晶体再建術併用眼内ドレーン挿入術を始めました。その他緑内障手術も行っております。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0052 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径2㎝以上、4㎝未満) 10 0.30 1.80 0.00% 40.30
K0871 断端形成術(骨形成を要するもの)(指(手、足)) - - - - -
K0053 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部)(長径4㎝以上) - - - - -
K2191 眼瞼下垂症手術(眼瞼挙筋前転法) - - - - -
K093-2 関節鏡下手根管開放手術 - - - - -
当院形成外科では外傷をはじめとして良性・悪性腫瘍とその再建、重症下肢虚血や褥瘡潰瘍をはじめとした難治性皮膚潰瘍を中心に手術加療を行っております。腫瘍組織は切除後、病理組織検査で確定診断をつけています。褥瘡などの難治性潰瘍は慢性疾患にともなう廃用症候群に併発することが多く、体位変換や介護者の負担増加につながることから手術加療により早期に治癒を図り、これらの問題を解決することを心がけて診療を行っております。最近では他院からの紹介で眼瞼下垂症例も増えてきており、症状に応じて眉毛下切開法や挙筋前転術による開瞼機能の改善を行っています。その他、手外科専門医による絞扼性神経障害の治療も行っており、手根管症候群は内視鏡を用いて手術を行っております。今後高齢者人口の増加により、以上のような症例が増えることが予想され、当科としてもこれらの症例に重点を置き、診療活動を展開していく予定です。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術 肩甲骨、上腕、大腿 106 4.74 29.50 59.43% 84.18
K0811 人工骨頭挿入術 肩、股 59 5.07 26.08 81.36% 82.80
K0462 骨折観血的手術 前腕、下腿、手舟状骨 16 4.38 23.94 6.25% 65.56
K0463 骨折観血的手術 鎖骨、膝蓋骨、手、足、指(手、足)、その他 15 3.07 17.20 0.00% 63.47
K0483 骨内異物(挿入物を含む。)除去術 前腕、下腿 14 0.86 4.50 0.00% 55.00
大腿骨近位部骨折の症例が最も多いため、同骨折に対する手術が最多となっています。本症例はガイドラインでも受傷後可及的早期に手術加療を行うことが推奨されています。当院では麻酔科、内科、他コメディカルと密に連携をとり早期の手術ができる体制が整っています。術後は地域連携パスを導入しており術後状態が安定した患者さんは早期に回復期リハビリテーション病院に転院いただいています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 20 3.50 6.00 10.00% 76.45
K5541 弁形成術(1弁のもの) 17 2.76 18.41 0.00% 47.88
K5612ロ ステントグラフト内挿術(腹部大動脈) 17 3.18 16.12 11.76% 81.24
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 11 0.45 1.64 0.00% 68.73
K5612イ ステントグラフト内挿術(胸部大動脈) 10 4.40 11.00 0.00% 76.00
白十字病院に心臓血管外科を2017年4月に開設し、2022年3月で丸5年となりました。心臓血管外科は心臓や血管の外科手術を担当する診療科です。手術用顕微鏡(オーブアイ)を用いた心臓弁膜症手術(右小開胸で行う低侵襲心臓手術;MICS手術含め)、冠動脈バイパス手術、動脈瘤・動脈解離などに対する人工血管置換術等の心臓手術や、ハイブリッド手術室でのステントグラフト手術(胸部、腹部)、閉塞性動脈硬化症に対するバイパス手術、血管内治療、急性動脈閉塞に対する血栓除去術、下肢静脈瘤(レーザー焼灼術)などの末梢血管手術を行っています。低侵襲心臓手術(MICS手術)での僧帽弁形成手術、オフポンプでの冠動脈バイパス手術、動脈瘤に対するステントグラフト治療を含め、患者さんにとって低侵襲かつ高度な手術治療に力を入れています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 133 2.12 8.50 6.02% 79.95
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 112 2.54 5.65 0.89% 65.35
K6852 内視鏡的胆道結石除去術(その他のもの) 87 0.46 2.95 3.45% 77.61
K634 腹腔鏡下鼠径ヘルニア手術(両側) 83 1.17 3.90 1.20% 69.17
K719-3 腹腔鏡下結腸悪性腫瘍切除術 34 5.15 18.35 2.94% 75.88
当院では最新の情報と設備を導入し、腹腔鏡手術に積極的に取り組み、年毎に手術症例を増加させています(2021年度腹腔鏡下手術339例)。
消化器がん(胃癌・大腸癌)、胆石症、虫垂炎、ソケイヘルニア、腹壁ヘルニア、直腸脱など、対象とする疾患は様々ですが、それぞれ根治性を大切にしながら、回復期間と整容性に優る、きずの小さな手術を行っています。胆石症やヘルニアでは、きずがより小さい細径鉗子を用い、きずの数も少ない単孔式あるいは減孔式手術も行います。
また胆管結石症による急性胆管炎、あるいは胆道・膵臓癌による閉塞性黄疸に対して、ERCP手技を利用したステント治療を行っています。胆管結石に対しては、内視鏡的に結石除去術を行います。これらの内視鏡的治療は、低侵襲で安全性が高く、高齢者においても理想的な治療と言えます。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 12 0.92 6.25 0.00% 66.00
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 12 1.58 8.50 0.00% 61.92
K474-31 乳腺腫瘍画像ガイド下吸引術(一連につき)(マンモグラフィー又は超音波装置によるもの) - - - - -
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの) - - - - -
K4742 乳腺腫瘍摘出術(長径5センチメートル以上) - - - - -
当院では乳がんを中心に乳腺症、乳腺炎、乳腺膿瘍、乳腺線維腺腫、葉状腫瘍、女性化乳房症などの良性疾患まで対応、診療しています。特に乳がんの治療については健診、診断から手術、薬物療法、およびその治療後のフォローアップを一貫して行っています。再発症例に対しても、患者やご家族も含めた身体的・精神的な支持療法を積極的に行い、安心して癌の治療を受けられるように努めています。また、乳腺専門医のみではなく、腫瘍内科医、形成外科医、病理医、リハビリテーションなどの関係各科との密接な連携のもと、集学的治療を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 47 1.40 15.17 17.02% 81.53
K1781 脳血管内手術(1箇所) 15 1.60 26.07 26.67% 68.00
K164-5 内視鏡下脳内血腫除去術 10 1.60 33.60 80.00% 71.10
K1642 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの)(硬膜下のもの) - - - - -
K1643 頭蓋内血腫除去術(開頭して行うもの)(脳内のもの) - - - - -
2021年に脳卒中センターを開設し、手術症例数が増加しています。当院ではハイブリッド手術室内に最新型の血管撮影装置を導入しており、脳血管内手術に関しては、脳動脈瘤に対するコイル塞栓術を中心に、頸動脈ステント留置術や血栓回収術、血管奇形に対する塞栓術を行っています。また脳血管内手術と直達手術の複合手術を必要とするような高難度脳卒中症例でも、、患者さんが移動することなくハイブリッド手術室1部屋で治療が完結できるようになりました。また、脳出血に対して低侵襲治療である神経内視鏡手術を積極的に行っています。また、開頭手術では最新型の手術顕微鏡やナビゲーションシステムを用いて安全な手術を心がけています。脳卒中や外傷患者で、術後片麻痺や言語障害(構音障害、失語症)が残存する患者さんに対しては、急性期よりリハビリテーションを積極的に行い、早期社会復帰を目指しています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 89 1.84 4.72 2.25% 67.78
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 85 1.60 5.09 0.00% 76.69
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 65 0.08 1.11 0.00% 56.69
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 43 2.95 8.16 2.33% 75.07
K841-22 経尿道的レーザー前立腺切除・蒸散術(その他のもの) 34 1.47 6.15 5.88% 74.47
泌尿器科は、年間350件程度施行しています。副腎摘除・根治的腎摘除・腎尿管摘除・腎盂形成などに対して、より低侵襲で短期間入院が可能な腹腔鏡手術を、積極的に取り入れております。尿管結石に対しては、従来の身体に傷つけることなく結石を破砕する、体外衝撃波結石破砕術(ESWL)と、ESWL困難症例などに経尿道的尿管結石砕石術(TUL)を行っております。また高齢者男性の排尿障害の前立腺肥大症に対しては従来からの経尿道的前立腺切除術に加えて、2020年より超高齢者や合併症のある方でも行える低侵襲なツリウムレーザーによる経尿道的前立腺レーザー蒸散術も行っております。膀胱癌に対しては、膀胱温存の為の各種治療法(経尿道的膀胱切除、抗癌剤、膀胱注入療法など)から根治的膀胱全摘術、多剤併用化学療法、免疫チェックポイント阻害剤まで行っています。根治的手術の際はQOL(生活の質)を重視した自然排尿型代用膀胱、各種尿路変更が選択可能です。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる 14 0.24%
180010 敗血症 同一 32 0.56%
異なる 29 0.50%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 25 0.43%
異なる - -
播種性血管内凝固症候群および敗血症は、当院では全身状態が不良の救急症例が多いため、しばしば発症します。
また手術・処置などの合併症も同様の理由で一定の確立で生じますが、最新の医学情報と医療設備を導入し、合併症の予防と治療に努めています。
更新履歴
2022/9/28
令和3年度 病院指標を掲載いたしました。