平成30年度 社会医療法人財団 白十字会 白十字病院 病院指標

  1. 年齢階級別退院患者数
  2. 診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  3. 初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数
  4. 成人市中肺炎の重症度別患者数等
  5. 脳梗塞の患者数等
  6. 診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)
  7. その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)
年齢階級別退院患者数ファイルをダウンロード
年齢区分 0~ 10~ 20~ 30~ 40~ 50~ 60~ 70~ 80~ 90~
患者数 - 57 104 121 311 484 1,108 1,755 1,596 564
当院の患者分布は主に福岡市西区・早良区・中央区と糸島市であり、その地域では現在でも人口増加がみられています。
当院の救急車搬入台数は年間4,000台前後と年々増加しています。年齢階級別退院患者数のピークは70歳代にあり、日本の進んでいる高齢化社会を反映している所見かと思われます。この傾向は、2017年からほぼ変わりはみられていないです。当院では小児科を有さないため、学童期の症例は少数です。
診断群分類別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050050XX99100X 狭心症、陳旧性心筋梗塞 心臓カテーテル法による諸検査 107 3.65 3.01 0.00% 70.86 心臓カテーテル検査
050050XX02000X 狭心症、陳旧性心筋梗塞 経皮的冠動脈ステント留置術 等 63 4.38 4.47 0.00% 68.87
050130XX99000X 心不全 手術なし 57 47.60 17.66 7.02% 86.95 心不全
050210XX97000X 徐脈性不整脈 ペースメーカー移植術、体外ペースメーキング術 等 25 12.32 11.01 4.00% 83.12 永久ペースメーカー植え込み術
ペースメーカー電池交換
040081XX99X00X 誤嚥性肺炎 手術なし 23 37.35 20.92 4.35% 88.96
当院循環器内科にて最も取り扱いの多かった検査症例は冠動脈疾患でした。冠動脈疾患のスクリーニングは、冠動脈CT検査などによる非侵襲的なスクリーニング法が確立されております。しかし、これら検査法にても冠動脈疾患が疑わしい症例には積極的に心臓カテーテル検査が実施されています。冠動脈疾患の取り扱い件数の増加に伴い、冠動脈形成術も徐々に増加しております。冠動脈形成術が、無事故でこれら手技が行えていることは、循環器疾患を取り巻く院内環境の整備が進んでいるためと思われます。次に心不全となっており、福岡市西部の著しい高齢化が進んでいる現環境においては納得できるものでした。今後も、まず安全で丁寧な循環器疾患の検査を行える様に精進したい所存であります。
糖尿病内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
040081XX99X00X 誤嚥性肺炎 手術なし 42 45.07 20.92 4.76% 84.38
100071XX99X110 2型糖尿病/末梢循環不全/多発合併症あり 手術なし インスリン製剤 認知症、胃の悪性腫瘍、肝硬変等の副傷病あり 26 20.04 15.14 3.85% 64.12 血糖コントロール7日間
血糖コントロール
100070XX99X110 2型糖尿病/神経学的/眼合併症あり インスリン製剤 認知症、胃の悪性腫瘍、肝硬変等の副傷病あり 25 31.92 15.51 4.00% 72.16 血糖コントロール7日間
血糖コントロール
030400XX99XXXX 末梢性めまい症 手術なし 21 14.33 5.10 4.76% 74.29 末梢性めまい
100070XX99X100 2型糖尿病腎/神経学的/眼合併症あり インスリン製剤 19 25.21 13.90 5.26% 68.84 血糖コントロール7日間
血糖コントロール
糖尿病内科の入院症例で最も多いのは、2型糖尿病の治療です。多くの2型糖尿病患者は外来で治療可能ですが、著しい高血糖、体重減少や倦怠感など自覚症状が強い場合は入院加療になります。入院中患者さんは糖尿病教室に参加して糖尿病の自己管理を会得するとともに、糖毒性(高血糖の悪循環)を解除するため強化インスリン療法を施行しています。また、当科への紹介患者は三大合併症を有する患者や認知症やフレイル、サルコペニアを合併する患者が多くなっています。
また、当院では感染症(肺炎、尿路感染症)やめまいは内科系各科が分担して診療を行っています。これらの患者さんはほとんどが救急入院であり、当院が地域の救急医療を担っている証でもあります。
脳血管内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
010060X2990401 脳梗塞 手術なし エダラボンあり 34 60.85 16.18 14.71% 75.62 新脳梗塞A
新脳梗塞B
新脳梗塞C
010230XX99X00X てんかん 手術なし 33 17.27 7.28 3.03% 67.91
040081XX99X00X 誤嚥性肺炎 手術なし 28 24.29 20.92 10.71% 87.64
030400XX99XXXX 末梢性めまい症 手術なし 25 6.52 5.10 0.00% 66.04 末梢性めまい
010060X2990201 脳梗塞 手術なし 脳血管疾患等リハビリテーション料あり 16 47.25 16.16 0.00% 76.56 新脳梗塞A
新脳梗塞B
新脳梗塞C
脳梗塞症例数は年間250から300例の入院があり、脳血管内科では脳梗塞・一過性脳虚血発作の症例数が多くを占め、年間10から30例のrt-PA静注療法も行っています。脳梗塞急性期の症例は基本的に緊急入院の対象となり、脳梗塞に対する治療は点滴と内服薬での管理を行い、入院中の検査と治療の結果によって再発予防の治療戦略を立てていきます。当院では急性期病棟に加えて回復期リハビリテーション病棟が併設されているため、急性期管理から亜急性期/慢性期管理までシームレスに診療を継続することがあるため、脳梗塞患者の平均在院日数が比較的長いです。最近高齢者の痙攣患者は増加しており、抗てんかん薬の適応を考慮しています。内科一般疾患も多く、肺炎やめまいの症例数も多いです。
消化器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060100XX01XX0X 大腸ポリープ 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 401 2.82 2.67 0.00% 69.99 大腸内視鏡的粘膜切除術 EMR
大腸ポリペクトミー(2泊3日)
060102XX99XXXX 結腸憩室症 手術なし 90 5.43 7.75 2.22% 72.66
060100XX99XXXX 大腸ポリープ 手術なし 67 2.25 2.99 1.49% 74.51 大腸検査(1泊2日)
060100XX01XX1X 大腸ポリープ 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術 頻脈性不整脈、心不全、腹膜炎等の副傷病 あり 33 3.79 3.94 0.00% 74.27 大腸内視鏡的粘膜切除術 EMR
大腸ポリペクトミー(2泊3日)
060380XXXXX0XX ウイルス性腸炎 手術 なし 25 6.68 5.42 0.00% 60.44 感染性腸炎(ウイルス)
消化器内科では消化管の感染症から悪性腫瘍まで多種多様の疾患を扱っています。当科が扱っている疾患の中で最も多く、最近著しく増加している疾患は大腸の腫瘍(癌、腺腫)です。近年、日本人の食生活の欧米化や飲酒量の増加などが原因で大腸癌が増えています。大腸癌のほとんどは良性の腺腫を起源としており、定期的に内視鏡検査を行って、癌になる前の状態で内視鏡治療を行うことが欧米でも本邦でも推奨されています。また、最近増加している疾患としては、高齢化社会を反映した大腸の憩室疾患(憩室出血や憩室炎など)があります。中でも憩室出血は緊急を要する場合も多く、血便を認めた場合は早めに受診していただき、緊急内視鏡を受けていただく必要があります。
腎臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
110280XX99000X 腎不全、IgA腎症 手術なし 51 16.55 12.05 5.88% 72.39
040081XX99X00X 誤嚥性肺炎 手術なし 20 35.35 20.92 10.00% 81.85
110280XX97X00X 腎不全、末期腎不全 その他の手術あり 12 31.17 16.27 8.33% 78.92
110280XX02X1XX 腎不全、末期腎不全 内シャント設置術等 人工透析 12 58.75 35.72 0.00% 73.08 シャント造設造影あり
シャント造設造影なし
110280XX99010X 腎不全、末期腎不全 人工透析 - - 14.21 - -
腎臓内科の症例で最も多いのは、慢性腎不全の治療です。慢性腎不全は外来で治療可能ですが、食事指導 血圧管理 全身精査のために評価教育入院を行っています。但し同疾患は血管合併症が多くまた易感染状態のためその合併症管理のために当科入院となることも多くなっています。3位4位の末期腎不全とは透析導入前の内シャント作成 あるいは腹膜カテーテル挿入術のための入院です。内科ではありますが手術など当科で対応しています。
また、2位の誤嚥性肺炎は当科の専門領域ではありませんが、当院には総合診療部がないため、内科系各科が分担して診療を行っています。これらの患者さんはほとんどが救急入院であり、当院が地域の救急医療を担っている証でもあります。
肝臓内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060280XXXXXXXX アルコール性肝障害 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 等 59 17.66 15.01 0.00% 60.07
060050XX97X00X 肝細胞癌 血管塞栓術 等 43 14.79 10.42 0.00% 72.05 TAE
TACE
060300XX97100X 肝硬変(胆汁性肝硬変を含む) 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 等 18 11.28 13.07 0.00% 71.94 食道静脈瘤(結紮術)
060300XX99X00X 肝硬変(胆汁性肝硬変を含む) 手術なし 14 11.57 12.15 7.14% 73.21
060290XX99X0XX 慢性肝炎(慢性C型肝炎を除く)手術なし 11 7.91 8.18 0.00% 70.45
当院では慢性肝疾患、特に肝硬変を背景として肝細胞癌に罹患する患者さんが多くおられます。肝細胞癌の治療方法は癌や全身状態のみならず、肝障害の程度にも大きく左右されます。そのため治療方法は多岐にわたります。治療方法としては外科手術・カテーテル治療・エコーガイド下での局所療法および化学療法などがあります。
肝細胞癌以外にも肝硬変としての合併症があります。その一つである食道静脈瘤は、破裂すると致命的な出血を生じることもあり、大きな静脈瘤を認めましたら予め破裂予防目的に内視鏡(胃カメラ)を使用した治療を行ないます。その他、腹水貯留や肝性脳症も代表的な合併症で緊急入院での加療を要することもあります。
呼吸器内科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
0400801499X002 細菌性肺炎等 手術なし - - 15.17 - -
040081XX99X00X 誤嚥性肺炎 手術なし - - 20.92 - -
0400801499X012 細菌性肺炎等 手術なし 胸水、心不全、偽膜性腸炎等の副傷病あり  - - 18.23 - -
040110XXXXX0XX 間質性肺炎 手術なし - - 19.06 - -
040040XX9900XX 肺癌 手術なし - - 14.58 - -
平成30年度から呼吸器内科に常勤医が入職し、平成31年度から専門医3人体制で診療を行っています。
市中病院として呼吸器感染症を中心に診ています。喘息やCOPDといった基礎疾患のある患者も多く、抗菌薬の適正使用を心がけております。
外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
060340XX03X00X 胆管結石、胆管炎 内視鏡的胆道ステント留置術/内視鏡的胆道結石除去術 等 172 7.81 10.08 4.65% 76.59 PTCD
ERCP
060160X001XXXX 鼠径ヘルニア ヘルニア手術 76 5.24 4.96 0.00% 70.58 ソケイヘルニア根治術(前日入院)
ソケイヘルニア根治術(当日入院)
060210XX99000X 癒着性イレウス、麻痺性イレウス 手術なし 60 11.85 8.95 3.33% 69.82
060330XX02XXXX 胆のう結石症 腹腔鏡下胆嚢摘出術 等 51 6.69 6.52 0.00% 64.41 腹腔鏡下胆嚢摘出術
060150XX03XXXX 急性虫垂炎 虫垂切除術周囲膿瘍を伴わないもの 等 46 6.04 5.49 2.17% 42.41 虫垂切除術
当院は救急病院であり、夜間や休日でも、24時間365日、外科当直やオンコールの救急診療体制を整備しています。緊急疾患だけでなく、術後や治療後の方にも安心をいただけるように、問い合わせと対応を受け入れています。必要な方には緊急手術や内視鏡的治療も行います(平成30年度緊急手術95例)。
また肝胆膵疾患の診断と内視鏡的治療、腹腔鏡下手術、高難度のがん手術は、当外科の看板診療のひとつであり、日々努力と研鑽を重ねています。当ホームページの「施設・部門紹介」から「胆石症センター」をクリックしてご参照下さい。
乳腺外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
090010XX01X0XX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))等 26 10.96 10.59 3.85% 72.27 乳房切除術
090010XX02X0XX 乳房の悪性腫瘍 乳腺悪性腫瘍手術 単純乳房切除術(乳腺全摘術)等 16 8.19 6.23 0.00% 64.63 乳房切除術
090010XX97X0XX 乳房の悪性腫瘍 抗悪性腫瘍剤動脈、静脈又は腹腔内持続注入用植込型カテーテル設置 等 - - 6.52 - -
090010XX99X8XX 乳房の悪性腫瘍 手術なし ペルツズマブ - - 5.34 - -
090020XX97XXXX 乳房の良性腫瘍 乳腺腫瘍摘出術 等 - - 4.02 - -
当院では乳がんを中心に乳腺症、乳腺炎、乳腺膿瘍、乳腺線維腺腫、葉状腫瘍、女性化乳房症などの良性疾患まで対応、診療しています。特に乳がんの治療については健診、診断から手術、薬物療法、およびその治療後のフォローアップを一貫して行っています。再発症例に対しても、患者やご家族も含めた身体的・精神的な支持療法を積極的に行い、安心して癌の治療を受けられるように努めています。また、乳腺専門医のみではなく、腫瘍内科医、形成外科医、病理医、リハビリテーションなどの関係各科との密接な連携のもと、集学的治療を行っています。
脳神経外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160100XX99X00X 脳震盪、硬膜下血腫、頭部打撲 手術なし 72 21.53 7.35 5.56% 71.13 頭部打撲
010050XX02X00X 慢性硬膜下血腫 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 35 34.20 11.80 2.86% 81.80 慢性硬膜下血腫
010230XX99X00X てんかん 手術なし 33 22.03 7.28 6.06% 69.97
010040X099000X 脳出血(JCS10未満) 手術なし 31 62.61 18.72 9.68% 71.71 脳出血
160100XX97X00X 脳震盪、硬膜下血腫、頭部打撲 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 等 26 34.88 9.69 3.85% 75.96 頭部打撲
脳神経外科では、慢性硬膜下血腫の患者さんが特異的に多く来院されます。西区、糸島地区は高齢者人口が多く、軽微な頭部外傷後に慢性硬膜下血腫を発症し、手術が必要な患者さんが多くみられます。2番目に頭部外傷による頭蓋内出血、脳挫傷にて来院される患者さんが多くみられます。当院では、24時間、365日オンコール体制にて救急患者に対応しています。また、従来通り、くも膜下出血後の水頭症に加え、特発性正常圧水頭症に対しても積極的に治療を行っています。4番目は、くも膜下出血に対する開頭クリッピング術が多く来院されます。手術後、片麻痺や言語障害(構音障害、失語症)が残存する患者さんに対しては、機能回復目的で急性期よりリハビリテーションを積極的に行っています。また、継続リハビリが必要な患者さんは、当院の回復期リハビリテーション病棟または地域包括ケア病棟へ転床し機能回復に努めています。
整形外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
160800XX01XXXX 大腿部骨折 人工骨頭挿入術、骨折観血的手術 等 115 89.19 26.30 7.83% 83.16 骨接合術
160690XX99XX0X 胸椎、腰椎骨折 手術なし 89 61.82 19.61 3.37% 78.92 胸腰椎圧迫骨折
160760XX97XXXX 橈骨遠位端骨折 骨折観血的手術、骨内異物(挿入物を含む)除去術等 27 27.96 5.68 0.00% 64.22 橈骨遠位端骨折
160700XX97XX0X 鎖骨骨折 骨折観血的手術 等 20 28.50 6.07 0.00% 50.20 鎖骨骨折
160980XX99X0XX 骨盤骨折 手術なし 16 69.31 19.32 6.25% 70.38
整形外科の入院で最も多い症例は大腿骨・股関節の骨折で手術目的に入院される患者さんです。次に多い入院は、脊椎の圧迫骨折、3番目に多い入院が前腕の骨折で手術目的に入院される患者さんです。平均年齢をみると、大腿骨骨折・圧迫骨折は高齢の患者さんに多いことが分かります。高齢の患者さんが転倒され、大腿骨骨折された場合、手術・リハビリを含め、在院日数が長くなることが多いです。その一方、前腕の骨折・鎖骨骨折は中高年に多く、手術を行い10日前後での短期間の入院で自宅退院する方が多いです。また上腕骨骨折も中高年に多く、手術からリハビリを行い自宅退院となるため在院日数が長くなることが多いです。
泌尿器科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
11012XXX020X0X 尿管結石症、急性腎盂腎炎 経尿道的尿路結石除去術、経尿道的尿管ステント留置術 等 95 7.03 5.62 3.16% 64.77 経尿道的尿管破砕術(当日OP)
11012XXX040X0X 尿管結石症、腎結石症 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術あり 等 87 2.07 2.72 0.00% 54.28 ESWL
110070XX0200XX 膀胱癌 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)、経尿道的尿管ステント留置術 等 86 10.53 7.20 0.00% 77.30 経尿道的膀胱腫瘍切除術(当日OP)
経尿道的膀胱腫瘍切除術
110080XX991X0X 前立腺癌の疑い 前立腺針生検法 82 2.20 2.53 0.00% 71.71 前立腺生検
110200XX02XXXX 前立腺肥大症等 経尿道的前立腺手術、膀胱瘻造設術 等 46 9.87 8.65 0.00% 75.46 TUR-P(当日OP)
TUR-P
当院泌尿器は、3人で泌尿器科診療を行っております。高齢者の入院患者さんが多いですが全国平均在院日数が少なくなっております。表在性膀胱癌に対して経尿道的膀胱腫瘍切除術をする目的で入院される患者さんが最も多くなっています。尿道から内視鏡を挿入して腫瘍を切除します。開腹でないため術後夕方より食事ができ、基本的には、5泊6日程度ですが、高齢者の方は、合併症のある方は、多少入院期間が長くなり10日前後となります。次に多いのは、前立腺癌のPSA検診で異常を指摘され、前立腺針生検目的の患者さんです。この入院も基本的には、1泊2日の入院となっています。仙骨麻酔をして、痛みを減し直腸診、膀胱鏡、前立腺エコー、前立腺針生検を行います。3番目は、尿路結石に対する体外衝撃波結石破砕術です。また、体外衝撃波結石破砕術で困難な下部尿管結石、嵌頓結石、サンゴ状腎結石に対しては、経尿道的尿管結石砕石術や、経皮的腎結石砕石術も行っています。5番目は、高齢者男性の排尿障害の前立腺肥大症です。当院では、経尿道的前立腺切除を行っています。
眼科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
020110XX97XXX0 2型糖尿病性白内障 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合) 等 114 2.70 2.84 0.00% 75.67 白内障日帰り
白内障1泊2日
020180XX99X2XX 2型糖尿病性黄斑変性浮腫 アフリベルセプト又ラニビズマブ 13 1.92 2.73 0.00% 72.15 硝子体腔内注射1泊2日
020200XX99X2XX 加齢黄斑変性 アフリベルセプト又ラニビズマブ 10 2.00 2.47 0.00% 87.90 硝子体腔内注射1泊2日
020180XX97X0X0 増殖性糖尿病性網膜症 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの)、水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 等 - - 7.52 - -
020240XX97XXX0 硝子体混濁、硝子体出血 硝子体茎顕微鏡下離断術 等 - - 6.16 - -
眼科の入院でもっとも多い症例は白内障です。全例手術を施行しており、日帰り手術や1泊入院で行います。また特殊症例(認知症やパニック障害)で局所麻酔での手術が難しい方は全身麻酔で同日両眼手術も行っています。
次に多い症例は糖尿病黄斑浮腫で抗VEGF薬の硝子体注入を施行しています。
当院は糖尿病センターがあり今後治療症例はますます増加するものと思われます。それ以外に増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術も行っております。また加齢黄斑変性や網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対する抗VEGF薬の硝子体注入や硝子体手術も行っています。
形成外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
080007XX010XXX 皮膚良性腫瘍 皮膚、皮下腫瘍摘出術(露出部) 等 22 14.55 4.05 4.55% 54.73
160200XX0200XX 鼻骨骨折 鼻骨骨折整復固定術 等 10 12.80 5.37 0.00% 42.40
080010XXXX0XXX 膿皮症 手術なし 10 6.50 12.51 0.00% 68.10
080250XX971XXX 褥瘡潰瘍 皮弁作成術、移動術、切断術、遷延皮弁術 等 - - 61.18 - -
080150XX97XXXX 足趾陥入爪 陥入爪手術(爪床爪母の形成を伴う複雑なもの) 等 - - 5.13 - -
当院では外傷を中心に治療を展開しており、中でも顔面骨骨折の症例が多く、必要に応じて手術加療を行っています。皮下腫瘤についても紹介が多く、CTやMRIなどの画像検査をもとに治療方針を立てています。組織標本は病理検査を行い、最終的な組織診断をつけています。病理検査の結果により治療方針がかわることがあります。次に多い症例は褥瘡や難治性潰瘍です。褥瘡を形成する患者さんは寝たきりの高齢者が多く、脳疾患や循環器疾患、糖尿病、椎体や下肢の骨折などの合併症を有します。高齢化社会を迎えるに至り、今後更に患者数が増加することが予想され、褥瘡処置が患者さんのQOL低下を招きます。当院ではこのような状況を改善するため全身状態を改善しつつ、褥瘡の状態により保存的加療や手術治療を行います。
心臓血管外科
DPCコード DPC名称 患者数 平均
在院日数
(自院)
平均
在院日数
(全国)
転院率 平均年齢 患者用パス
050180XX02XXXX 静脈・リンパ管疾患 下肢静脈瘤手術 等 23 3.87 2.85 0.00% 67.87
050170XX03000X 下肢閉塞性動脈硬化症 動脈塞栓除去術 等 - - 5.50 - -
050050XX0101XX 狭心症 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(2吻合以上のもの) 等 - - 22.91 - -
050170XX02000X 下肢閉塞性動脈硬化症 血管移植術、バイパス移植術 等 - - 16.52 - -
050200XX97XXXX 総腸骨動脈狭窄 四肢の血管拡張術・血栓除去術 等 - - 9.98 - -
心臓血管外科は心臓弁膜症の手術や冠動脈バイパス手術、動脈瘤・動脈解離などの開心術を行います。末梢血管の疾患(腹部大動脈瘤、閉塞性動脈硬化症、急性動脈閉塞、下肢静脈瘤)に対しての手術や血管内治療も行っています。患者さんの病状、状態にあった治療法を循環器内科を含めたスタッフ一同で検討し、手術を安全に行い、患者さんを元気にして帰す事を第一に考え治療を行っています。
初発の5大癌のUICC病期分類別並びに再発患者数ファイルをダウンロード
初発 再発 病期分類
基準(※)
版数
Stage I Stage II Stage III Stage IV 不明
胃癌 30 12 11 - - 18 1 7
大腸癌 16 19 33 24 15 32 1 7
乳癌 19 25 - - - - 1 7
肺癌 - - - - - - 1 7
肝癌 - - 13 - - 34 1 7
※ 1:UICC TNM分類,2:癌取扱い規約
当院は消化器内科、肝臓内科、外科、乳腺外科で多くの胃癌、大腸癌、肝臓癌、乳癌の患者さんを診療しています。大腸癌、胃癌はⅢ期までの患者様の割合が比較的多く、これらの患者さんには、内視鏡的切除や腹腔鏡手術など低侵襲な治療を積極的に行っています。またⅣ期、再発の患者さんへは、手術や抗がん剤治療など患者さん個々の状態に合わせた幅広い治療を行っています。
乳癌はⅠ期、Ⅱ期の患者さんの割合が多く、これは乳腺センターでのがん検診、乳がんの治療の取り組みによるものと考えます。Ⅳ期の患者さんの数も少なくはなく、各病期に合わせた手術や化学療法など患者さんの状態に合わせた治療を行っています。
また呼吸器内科につきましては、昨年より常勤の体制が開始されました。
肝癌は初発治療後の再発治療での入院が多いのもこの疾患の特徴です。経皮的肝腫瘍ラジオ波焼灼療法、外科切除等の治療を、患者さん個々の状態に合わせて治療を行っています。
成人市中肺炎の重症度別患者数等ファイルをダウンロード
患者数 平均
在院日数
平均年齢
軽症 - - -
中等症 84 24.68 82.00
重症 11 27.64 85.27
超重症 - - -
不明 - - -
平成29年の原死因選択ルールの明確化のため、肺炎は本邦の死因の第3位から第5位になっていますが、依然として高齢者に多いです。当院の肺炎患者は、地域医療支援病院として地域の先生からのご紹介や救急車で搬送される患者が多く、重症度でみると中等症が大半を占めています。全国的な特徴と一致して平均年齢も高いです。平均在院日数は重症度に応じて増加する傾向にあります。
脳梗塞の患者数等ファイルをダウンロード
発症日から 患者数 平均在院日数 平均年齢 転院率
3日以内 199 61.82 77.41 14.07%
その他 31 50.00 73.74 16.13%
rt-PA静注療法が2005年に本邦で認可され、10年が経過しています。一過性脳虚血発作や脳梗塞の発症後早期に来院される傾向が強まっています。当院では脳梗塞発症日から3日以内の症例数が主体で、脳梗塞発症日から4日以降の症例数は減少しています。脳梗塞急性期と一過性脳虚血発作の症例は、基本的に緊急入院の対象となり、点滴と内服薬を投与して、危険因子などの精密検査を行い、脳梗塞再発予防のために薬剤の選択を判断します。当院では回復期リハビリテーション病棟を併設しており、脳梗塞急性期から積極的にリハビリテーションを行うとともに適宜リハビリテーション目的の入院をシームレスに引き継いでいます。当院の脳梗塞の平均在院日数が長いのは、脳梗塞急性期治療後にリハビリ入院を継続していることが影響しています。
診療科別主要手術別患者数等(診療科別患者数上位5位まで)ファイルをダウンロード
循環器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) 58 1.26 3.14 1.72% 69.83
K5972 ペースメーカー移植術(経静脈電極の場合) 22 3.36 14.59 4.55% 82.55 永久ペースメーカー植え込み術
K5491 経皮的冠動脈ステント留置術(急性心筋梗塞に対するもの) 19 0.00 17.26 0.00% 68.32
K5492 経皮的冠動脈ステント留置術(不安定狭心症に対するもの) 12 0.08 12.08 0.00% 70.08
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 - - - - -
冠動脈形成術もペースメーカー移植術の年々増加を認めており、さらに急性心筋梗塞や不安定狭心症などの緊急冠動脈形成術にも対応を行えております。さらに四肢の血管形成術などの症例数も今後増加することが期待されます。
糖尿病内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) - - - - -
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 - - - - -
K0871 断端形成術(骨形成を要するもの)(指(手,足)) - - - - -
K2762 網膜光凝固術(その他特殊なもの(一連につき)) - - - - -
K5493 経皮的冠動脈ステント留置術(その他のもの) - - - - -
指標に挙がっている手術は消化器内科、泌尿器科、形成外科、眼科、循環器内科で行われている手術です。これらが糖尿病内科の指標に挙がっている理由は、各診療科からの転科により集計上、糖尿病内科に入院した患者さんに対して行われた手術だからです。
脳血管内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K0061 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3㎝未満) - - - - -
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨)(上腕)(大腿) - - - - -
K2762 網膜光凝固術(その他特殊なもの(一連につき)) - - - - -
K620 下大静脈フィルター留置術 - - - - -
当科は内科であるため、外科手術症例は非常に少なく、内視鏡的消化管止血術、皮膚,皮下腫瘍摘出術、骨折観血的手術、網膜光凝固術、下大静脈フィルター留置術が少数みられました。これらが脳血管内科の指標に挙がっている理由は、当科に入院する前後に各診療科の転科により集計上、脳血管内科に入院した患者さんに対して行われた手術だからです。
消化器内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) 429 0.56 1.40 0.00% 70.58 大腸内視鏡的粘膜切除術 EMR
大腸ポリペクトミー(2泊3日)
K654 内視鏡的消化管止血術 39 2.08 10.77 2.56% 69.95
K6532 内視鏡的胃、十二指腸ポリープ・粘膜切除術(早期悪性腫瘍粘膜下層) 15 1.00 11.00 0.00% 73.93 大腸内視鏡的粘膜切除術 EMR
大腸ポリペクトミー(2泊3日)
早期胃癌内視鏡的治療 ESD
K7212 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル以上) 10 0.20 2.00 0.00% 61.80 大腸内視鏡的粘膜切除術 EMR
大腸ポリペクトミー(2泊3日)
K722 小腸結腸内視鏡的止血術 - - - - -
消化器内科で最も多く行っている治療、手術は大腸腫瘍(良性、悪性)に対する内視鏡治療(ポリペクトミー、EMR、ESD)です。近年、日本人に食生活の欧米化や飲酒量の増加などが原因で大腸の腫瘍が増加しています。内視鏡機器の進歩で術前に腫瘍の良悪性を概ね正確に診断できるようになっており、良性と思われる腫瘍で大きさが10mm以下の病変に対してはコールドポリペクトミーを基本とした治療を行ない、日帰りまたは短期間の入院で治療が可能となっています。より大型の腫瘍や悪性と考えられる病変に対しても精密検査の上で適切に内視鏡治療を行っております。また、次に件数の多い治療は消化管出血に対する内視鏡的止血術で、胃潰瘍や十二指腸潰瘍からの出血や大腸の憩室出血に対して内視鏡的止血術を行っています。
腎臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K610-3 内シャント設置術 22 7.14 24.95 0.00% 70.14 シャント造設造影あり
シャント造設造影なし
K7211 内視鏡的大腸ポリープ・粘膜切除術(長径2センチメートル未満) - - - - -
K616-4 経皮的シャント拡張術・血栓除去術 - - - - -
K654 内視鏡的消化管止血術 - - - - -
K635-3 連続携行式腹膜灌流用カテーテル腹腔内留置術 - - - - -
内シャント作成は腎臓内科で行っています。血管吻合にはある程度習得技術に時間を要しますが指導医が若手に指導しながら技術を継承しています。腹膜カテーテル留置はCAPD導入や維持に欠かせない手技ですが泌尿器科Drのサポートの元、腎臓内科Drで施行しています。
肝臓内科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K6152 血管塞栓術(頭部、胸腔、腹腔内血管等)(選択的動脈化学塞栓術) 31 1.16 9.55 0.00% 73.00 TAE
TACE
K635 胸水・腹水濾過濃縮再静注法 28 6.18 11.11 3.57% 67.29
K533-2 内視鏡的食道・胃静脈瘤結紮術 26 4.69 12.62 0.00% 68.50 食道静脈瘤(結紮術)
K533 食道・胃静脈瘤硬化療法(内視鏡によるもの)(一連として) 18 3.78 7.28 0.00% 68.83 食道静脈瘤(硬化療法)
K697-31ロ 肝悪性腫瘍ラジオ波焼灼療法(一連として)(2センチメートル以内のもの)(その他のもの) - - - - -
肝硬変の合併症にみられることが多い肝細胞癌には、癌が大きかったり、小さくても多数認められる場合にはカテーテル治療(肝動脈化学塞栓療法)を当院では行なっています。個数が少なく、それぞれが大きくなければエコーガイド下に局所療法(ラジオ波焼灼療法やエタノール注入療法)を行なっています。また、肝硬変の合併症として胃や食道に静脈瘤を認めることがありますが、一定の大きさ以上になったものなどは内視鏡的に治療(内視鏡的食道静脈瘤結紮術や内視鏡的食道静脈瘤硬化療法)を行ないます。肝硬変患者さんは腹水に困ることもありますが、外来での加療で効果不充分な場合や急いで症状を和らげる必要がある際には、入院にて、腹水を採取し腹水中の栄養を透析器で濾過し点滴で体内に戻すこと(腹水濾過濃縮再静注法)なども行なっています。
外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K688 内視鏡的胆道ステント留置術 113 2.82 9.55 7.08% 77.02 PTCD
K672-2 腹腔鏡下胆嚢摘出術 105 4.28 7.15 2.86% 64.78 腹腔鏡下胆嚢摘出術
K6852 内視鏡的胆道結石除去術(その他のもの) 64 0.13 3.33 3.13% 75.73 ERCP
K6335 ヘルニア手術(鼠径ヘルニア) 53 0.85 3.13 0.00% 69.47 ソケイヘルニア根治術(前日入院)
ソケイヘルニア根治術(当日入院)
K7181 虫垂切除術(虫垂周囲膿瘍を伴わないもの) 27 0.22 5.22 3.70% 45.19 虫垂切除術
消化器外科の領域では、開腹手術から腹腔鏡下手術へと大きな転換期を迎えました。当院では最新の情報と設備を導入し、腹腔鏡手術にも慎重かつ積極的に取り組み、年毎に手術症例を増加させています(平成30年度腹腔鏡手術192例)。消化器がん(胃癌・大腸癌)、胆石症、虫垂炎、ソケイヘルニア、腹壁ヘルニア、直腸脱など、対象とする疾患は様々ですが、それぞれ根治性を大切にしながら、回復期間と整容性に優る、きずの小さな手術を行っています。胆石症やヘルニアでは、きずがより小さい細径鉗子を用い、きずの数も少ない単孔式あるいは減孔式手術も行います。
また胆管結石症・急性胆管炎、あるいは膵頭部領域癌による閉塞性黄疸に対して内視鏡胆管ステント留置を行い、同様の内視鏡手技により胆管結石除去術を多く行っています。胆道・膵臓疾患に対する内視鏡治療(ERCP)は、低侵襲で安全性が高く、高齢者においても適正な治療と言えます。
乳腺外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K4762 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 17 1.65 6.18 0.00% 65.47 乳房切除術
K4763 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩部郭清を伴わないもの)) 10 1.00 8.90 10.00% 73.00 乳房切除術
K4765 乳腺悪性腫瘍手術(乳房切除術(腋窩鎖骨下部郭清を伴うもの)・胸筋切除を併施しないもの) - - - - -
K6113 抗悪性腫瘍剤静脈内持続注入用植込型カテーテル設置(頭頸部その他) - - - - -
K4764 乳腺悪性腫瘍手術(乳房部分切除術(腋窩部郭清を伴うもの(内視鏡下によるものを含む。))) - - - - -
当院では乳がんを中心に乳腺症、乳腺炎、乳腺膿瘍、乳腺線維腺腫、葉状腫瘍、女性化乳房症などの良性疾患まで対応、診療しています。特に乳がんの治療については健診、診断から手術、薬物療法、およびその治療後のフォローアップを一貫して行っています。再発症例に対しても、患者やご家族も含めた身体的・精神的な支持療法を積極的に行い、安心して癌の治療を受けられるように努めています。また、乳腺専門医のみではなく、腫瘍内科医、形成外科医、病理医、リハビリテーションなどの関係各科との密接な連携のもと、集学的治療を行っています。
脳神経外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K164-2 慢性硬膜下血腫穿孔洗浄術 42 6.79 30.00 2.38% 80.81 慢性硬膜下血腫
K1801 頭蓋骨形成手術(頭蓋骨のみのもの) 11 12.36 158.36 27.27% 62.82
K1742 水頭症手術(シャント手術) - - - - -
K1771 脳動脈瘤頸部クリッピング(1箇所) - - - - -
K164-5 内視鏡下脳内血腫除去術 - - - - -
脳神経外科で最も多い手術は慢性硬膜下血腫に対しての穿頭血腫洗浄ドレナージ術です。この患者さんに対して、クリニカルパスを活用することにより7泊8日の入院となっています。次に多い手術は、水頭症に対するシャント手術です。当院では、症例に応じて脳室腹腔短絡術と腰椎腹腔短絡術を行う事にしています。最近では、特発性正常圧水頭症の手術例が増加しています。また、頭部外傷による急性硬膜下血種、脳挫傷に対する手術は例年と変わりなく行っています。高血圧性脳出血に対しては、神経内視鏡を用いた手術を行うことにより手術時間の短縮と低侵襲な手術を行っています。くも膜下出血に対しては開頭クリッピング術を行っています。術中造影検査を行う事により確実なクリッピング術を行っています。
整形外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0461 骨折観血的手術(肩甲骨)(上腕)(大腿) 79 8.01 78.57 6.33% 81.41 骨接合術
K0811 人工骨頭挿入術(肩)(股) 44 8.61 76.86 9.09% 82.09
K0462 骨折観血的手術(前腕)(下腿) 22 3.73 34.23 0.00% 57.86 橈骨遠位端骨折
K0463 骨折観血的手術(鎖骨)(膝蓋骨)(手(舟状骨を除く))(足)(指) 19 7.37 31.84 0.00% 56.37 鎖骨骨折
K0731 関節内骨折観血的手術(股)(膝)(肘) 16 6.44 72.56 12.50% 76.94
整形外科では大腿骨・股関節の骨折の患者さんが最も多く手術件数も同様に、大腿骨・股関節の手術が最も多くなっております。手術からリハビリを行い、自宅への退院に向け支援を行っていきます。前腕の骨折・上腕の骨折・鎖骨骨折に対する手術としては、骨折部をつなぐことで早期よりリハビリを行い、元の生活に戻れるように努めています。
泌尿器科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K7811 経尿道的尿路結石除去術(レーザーによるもの) 96 2.85 5.35 3.13% 65.26 経尿道的尿管破砕術(当日OP)
K768 体外衝撃波腎・尿管結石破砕術(一連につき) 86 0.06 1.02 0.00% 54.36 ESWL
K8036イ 膀胱悪性腫瘍手術(経尿道的手術)(電解質溶液利用のもの) 59 1.22 5.20 0.00% 77.19 経尿道的膀胱腫瘍切除術(当日OP)
経尿道的膀胱腫瘍切除術
K783-2 経尿道的尿管ステント留置術 46 1.72 8.30 4.35% 72.76
K8411 経尿道的前立腺手術(電解質溶液利用のもの) 36 1.67 7.53 0.00% 75.08 TUR-P(当日OP)
TUR-P
泌尿器科で最も多い手術は尿路結石に対して体外衝撃波結石破砕術です。この入院は基本的には、1泊2日の入院となっています。また、体外衝撃波結石破砕術で困難な下部尿管結石、嵌頓結石、サンゴ状腎結石に対しては、経尿道的尿管結石砕石術(fTUL)や、経皮的腎結石砕石術(PNL)も行っています。経尿道的尿路結石除去術も年間85例と年々増加してます。次いで、表在性膀胱癌に対して経尿道的膀胱腫瘍切除術です。尿道から内視鏡を挿入して腫瘍を切除します。開腹でないため術後夕方より食事ができ、基本的には、5泊6日程度ですが、高齢者の方や、合併症のある方は、多少入院期間が長くなり10日前後となります。4番目は、結石性急性腎盂腎炎、尿管閉塞による腎後性腎不全に対して、緊急性のある手術である経尿道的尿管ステント留置です。
眼科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K2821ロ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(その他のもの) 110 0.84 0.88 0.00% 75.50 白内障日帰り
白内障1泊2日
K2801 硝子体茎顕微鏡下離断術(網膜付着組織を含むもの) 13 1.00 4.38 0.00% 61.92 硝子体手術
K279 硝子体切除術 - - - - -
K2821イ 水晶体再建術(眼内レンズを挿入する場合)(縫着レンズを挿入するもの) - - - - -
K2802 硝子体茎顕微鏡下離断術(その他のもの) - - - - -
眼科の入院でもっとも多い症例は白内障です。全例手術を施行しており、日帰り手術や1泊入院で行います。また特殊症例(認知症やパニック障害)で局所麻酔での手術が難しい方は全身麻酔で同日両眼手術も行っています。
次に多い症例は糖尿病黄斑浮腫で抗VEGF薬の硝子体注入を施行しています。 
当院は糖尿病センターがあり今後治療症例はますます増加するものと思われます。それ以外に増殖糖尿病網膜症に対する硝子体手術も行っております。また加齢黄斑変性や網膜静脈閉塞症に伴う黄斑浮腫に対する抗VEGF薬の硝子体注入や硝子体手術も行っています。
形成外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K0063 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径6㎝以上,12㎝未満) - - - - -
K0061 皮膚,皮下腫瘍摘出術(露出部以外)(長径3㎝未満) - - - - -
K427 頬骨骨折観血的整復術 - - - - -
K0152 皮弁作成術・移動術・切断術・遷延皮弁術(25以上100㎠未満) - - - - -
K0912 陥入爪手術(爪床爪母の形成を伴う複雑なもの) - - - - -
形成外科の手術で多いものとして顔面骨骨折や皮下腫瘤切除、難治性潰瘍に対する皮弁形成術などです。
その他、眼瞼下垂症例や手の外傷再建術なども行っています。
心臓血管外科
Kコード 名称 患者数 平均
術前日数
平均
術後日数
転院率 平均年齢 患者用パス
K617-4 下肢静脈瘤血管内焼灼術 19 0.16 2.37 0.00% 67.68 下肢静脈瘤術(当日入院3日間)
下肢静脈瘤術(前日入院6日間)
下肢静脈瘤術(当日入院6日間)
K6147 血管移植術、バイパス移植術(その他の動脈) 11 4.91 25.36 0.00% 74.45
K616 四肢の血管拡張術・血栓除去術 11 0.36 5.18 0.00% 74.27
K552-22 冠動脈、大動脈バイパス移植術(人工心肺を使用しないもの)(2吻合以上のもの) - - - - -
K5606 大動脈瘤切除術(吻合又は移植を含む。)(腹部大動脈(分枝血管の再建を伴うもの)) - - - - -
当院では心臓弁膜症の手術(大動脈弁疾患、僧帽弁疾患)に対しては、右小開胸でのMICS手術(低侵襲心臓手術)を行っています。また、狭心症、陳旧性心筋梗塞の患者さんに対しては、心臓を動かしたまま手術を行うオフポンプでの冠動脈バイパス手術を行ったり、閉塞性動脈硬化症に対する経皮的下肢動脈形成術、下肢静脈瘤に対するレーザー治療等、治療を受ける患者さんにとって低侵襲になるように心がけて治療を行っています。
その他(DIC、敗血症、その他の真菌症および手術・術後の合併症の発生率)ファイルをダウンロード
DPC 傷病名 入院契機 症例数 発生率
130100 播種性血管内凝固症候群 同一 - -
異なる - -
180010 敗血症 同一 15 0.25%
異なる 20 0.33%
180035 その他の真菌感染症 同一 - -
異なる - -
180040 手術・処置等の合併症 同一 - -
異なる - -
播種性血管内凝固症候群と敗血症は、肺炎や尿路感染症が原因で発症している症例が多く、入院契機とは異なる疾患から全身状態が悪化し発症するものがほとんどです。
これらの疾患は、アップコーディングなど不適切なコーディングとみなされる確率が高いものであるため、適切なコーディングに努めていきます。
手術・処置等の合併症は、腹膜透析関連の感染症や骨折等の手術後の感染症があり、これらは必ず一定の確率で合併症が起こります。よって、手術・処置を行う際は医師から患者、家族への説明を十分に行い同意を得ています。
更新履歴
2019/09/30
平成30年度 病院指標を掲載いたしました。