脳血管内科

脳血管内科は、急性期脳梗塞を中心とした脳卒中診療に取り組み、Stroke Care Unitでの集中的な治療や発症早期からのリハビリテーションに力を入れてきました。
今後も更なる医療の質とサービスの向上を目指して対応していきます。
当院が一般社団法人日本脳卒中学会より「一次脳卒中センター」(PSC:Primary Stroke Center)として認定されました。
認定期間は、2019年9月1日から2021年3月31日までとなっております。
スタッフ紹介
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- 熊井 康敬
- 役 職:脳血管内科診療部長
認定医:日本内科学会総合内科専門医
日本内科学会認定内科医
日本脳卒中学会専門医・評議員
日本脳循環代謝学会評議員
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- 由比 智裕
- 役 職:脳血管内科副部長
認定医:日本内科学会総合内科専門医
日本内科学会認定内科医
日本脳卒中学会専門医
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- 清原 卓也
- 役 職:医長
認定医:日本内科学会総合内科専門医
日本内科学会認定内科医
日本脳卒中学会専門医
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- 松岡 幹晃
- 役 職:医員
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- 水戸 大樹
- 役 職:医員
診療内容・特色
脳卒中はBrain Attackとも呼ばれ、脳卒中発症後できるだけ早期に治療を行うべき疾患としての認識が高まってきています。これは、脳卒中の一つの病型である脳梗塞に対して、非常に効果のある血栓溶解療法ができるようになったからです。本邦では2005年10月から静脈内にrt-PAという薬を注射して血栓を溶かすことが可能となりました。2012年8月よりそれまでの発症3時間から発症4.5時間までに、2019年3月よりこれまで適応がなかった発症時刻不明脳梗塞患者に対してMRIを用いて発症から4.5時間以内と推定される場合に、rt-PA静注療法の適応が拡大されました。そのため、脳梗塞発症後早急に可能な病院へ搬送する必要があり、当院はこのrt-PAによる治療法を積極的に行っている施設の一つです。
脳梗塞に限らず脳卒中は早く治療を開始すればするほど結果が良いと言われています。片麻痺や言語障害など脳卒中を疑わせる症状が出現した場合は、時間を問わず直ちに受診してください。当院では脳血管内科医や脳外科医が24時間オンコールで対応しています。
当院ではリハビリテーションのスタッフが充実しており、積極的に脳卒中の急性期からリハビリテーションを開始するとともに、必要に応じて回復期リハビリテーション病棟や地域包括病棟で円滑に継続できるように努めております。
診療実績
■2015年度~2019年度 症例数
検査・治療 | 症例数 | ||||
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2015年度 | 2016年度 | 2017年度 | 2018年度 | 2019年度 | |
アテローム血栓性脳梗塞 | 51 | 45 | 24 | 28 | 34 |
ラクナ梗塞 | 37 | 37 | 28 | 18 | 38 |
心原性脳塞栓症 | 49 | 51 | 50 | 37 | 43 |
その他の脳梗塞 | 102 | 123 | 134 | 137 | 125 |
一過性脳虚血発作(TIA) | 8 | 20 | 23 | 23 | 27 |
虚血性脳血管障害精査 | 24 | 26 | 32 | 21 | 29 |
小計 | 271 | 302 | 291 | 264 | 296 |
総入院数 | 486 | 525 | 528 | 572 | 545 |
※超急性期rt-PA血栓溶解療法 | 20 | 10 | 24 | 16 | 25 |
脳梗塞の病型
脳梗塞(のうこうそく)は脳血管障害(脳卒中)のなかで最も頻度の高い病型です。
脳梗塞臨床病型(りんしょうびょうけい)には 、心原性脳塞栓症、アテローム血栓性脳梗塞、ラクナ 梗塞、分類不能があります。 脳梗塞は生活習慣病や心臓病に基づいた多彩な病因を伴うため、脳梗塞臨床病型を診断するために病歴、頭部画像検査、脳血管画像検査、脳血流検査、採血検査、心臓検査、血液凝固線溶系検査などを参考にします。
今回、脳梗塞を発症する手前の病態である 1)一過性脳虚血発作(TIA)と 、 脳梗塞臨床病型のうち 2)心原性脳塞栓症、3)アテローム血栓性脳梗塞、4)ラクナ 梗塞 に加え、5)Branch atheromatous disease(BAD) 、6)大動脈原性脳塞栓症、7)奇異性脳塞栓症についてご紹介致します。
- 一過性脳虚血発作(Transient ischemic attack :TIA)[PDFファイル]
- 心原性脳塞栓症[PDFファイル]
- アテローム血栓性脳梗塞[PDFファイル]
- ラクナ梗塞[PDFファイル]
- Branch atheromatous disease(BAD)[PDFファイル]
- 大動脈原性脳塞栓症[PDFファイル]
- 奇異性脳塞栓症[PDFファイル]